シェルチェアのエルゴノミックデザインを最大限に活かす座り方⑤ー(3)シェルチェアの座面を滑りにくくする工夫
イームズシェルチェアのエルゴノミックデザインを最大限に引き出す座り方⑤
人間工学に基づく椅子の選び方「イームズ シェルチェア 疲れる」は本当か?
をこれまで考えてきました。
①シェルチェアのエルゴノミックデザインを最大限に活かす座り方①座骨の角度に要注意!
②シェルチェアのエルゴノミックデザインを最大限に活かす座り方②座骨が前後に倒れる原因
③シェルチェアのエルゴノミックデザインを最大限に活かす座り方③ー(1)人間工学に基づく椅子の選び方
④シェルチェアのエルゴノミックデザインを最大限に活かす座り方④ー(2)良い姿勢で座るとは?
これまでの①〜④では、シェルチェアで疲れる原因やその解決策を考えています。
最後の回、シェルチェアのエルゴノミックデザインを最大限に活かす座り方⑤ー(3)では、シェルチェアの座面を滑りにくくする工夫を考えていきましょう。
(3)シェルチェアの座面を滑りにくくする工夫
シェルチェアは、FRPと呼ばれるガラス繊維を含んだ強化プラスチックや、樹脂でできています。
どちらも素材としては摩擦力が低く、座面や木や布ばりの椅子に比べると滑るという特徴があります。
ポップな色やフォルムの可愛いらしさが魅力ですが、ダイニングやオフィスで使い始めてみたところ、使う方の姿勢が気になったり、長時間使うと身体が疲れたりと感じることもあるのではないでしょうか。
その場合はぜひ、シェルチェアの座面を滑りにくくする工夫を試してみてください。
まずは、シェルチェアの座面にシートパットを敷く方法があります。
座面に布状のシートパットを置くことで、洋服と座面の滑りを防ぐことができます。
ただし、シートパット自体が滑ることがあるため、シートパットの下にゴムのネットでできた家具の滑りどめシートを敷くなどさらに工夫をすると良いでしょう。
また、座面のフォルムを活かしたまま、滑りにくくしたい方は、Cover-it-All(カバー・イット・オール)をお試しください。
FRPや樹脂のシェルチェアをすっぽりと覆うようにして、布製のCover-it-All(カバー・イット・オール)をかけます。
カバーの縁にはモールが取り付けられており、シェルチェアからカバーがずれて滑る心配がありません。
Cover-it-Allをぴったりとはめ込み取り付けると、座面がまるで布ばりのシェルシェアとなるため、座面は一層滑りにくくなります。表面の粗いテクスチャーの生地を選び制作をするとさらに摩擦係数が上がり、滑りにくくなります。
シェルチェアを使っていて、使う方の姿勢が気になったり、長時間使うと身体が疲れたりと感じることもある方はぜひ、座面を滑りにくくする工夫で、シェルチェアで良い姿勢を保った状態で座り、シェルチェアのある暮らしをさらに楽しんでみてください!